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意外と知れられていない⁉七夕はいつから始まった?徹底解説!

「笹の葉サラサラ 軒端に揺れる……」

毎年7月7日になると、笹の葉にお願い事を書いた短冊や様々な笹飾りを飾りますよね。

そして空を見上げて、織姫様と彦星様は会えたのかなと思いを馳せます。

地方によっては、例えば仙台七夕祭りなど大々的にお祭りを開催します。

夏の風物詩として欠かせない七夕ですが、いつから始まったのでしょうか。

歴史を遡ると、棚機(たなばた)という禊(みそぎ)行事が古代の日本にありました。

乙女が着物を織って棚に備え、神様を迎えて秋の豊作を祈ったり、人々の穢れ(けがれ)を払ったりするというものです。

選ばれた乙女は棚機女(たなばたつめ)と呼ばれ、川などの清流の側に建てられた織物小屋にこもり、心を込めて着物を織ります。

のちの飛鳥時代、538年に仏教が伝わると、お盆を迎える行事として7月7日の晩(夜明けの晩、午前1時ごろ)に行われるようになりました。

のちに「七夕」の当て字が使われるようになったのには、この7日の晩に行われるようになったことが関係してくるようです。

奈良時代には節句(五節句・一月一日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日)の行事として宮中で行われるようになりました。

平安時代になると、そこに中国の乞巧奠(きこうでん)という行事が伝わります。

乞巧奠とは、7月7日に織姫にあやかって、織物が上手になりますようにと祈っていた風習から生まれた行事です。

庭先に祭壇を作って針などを供え、星に祈ります。

のちにはお稽古事や作法の上達なども祈るようになりました。

日本でも、桃や梨、ウリなどを供えて、香を焚き、音楽を奏で、願いを捧げました。

その時に、里芋の葉のつゆですずった墨で字を書くと書道が上達すると考えられていたので、その墨を使って字を書きました。

書くのは古来から神事に使われてきた梶(かじ)の葉っぱです。

宮中で行なっていたこれらの行事が庶民にも広まったのは江戸時代になってから。

梶の葉の代わりに、五色の短冊に願い事を書いて、果物などのお供え物もして、笹の葉を飾りました。

五色、というのは中国で社会現象や自然現象が起こる要素とされている「木・火・土・金・水」を表した「緑・赤・黄・白・黒」です。

起源は古代日本にまで遡るけれど、今風のスタイルになったのは、江戸時代と言えます。

七夕の由来をあなたは知っていますか?今更聞けない行事の疑問を解決


七夕の由来は上述したように、日本古来の「棚機」という行事にあります。

諸説ありますが、そこに中国から伝来した「乞巧奠」という行事と、もともとあった織姫と彦星の伝説とが合わさって、現代の七夕になったと言われています。

乞巧奠は上述したので、織姫と彦星の伝説を見てみましょう。

中国に伝わる伝説なのですが、昔、天に織女という機織りが巧みな娘がいました。

ところが、牽牛という婿を迎えてからは、手芸を疎かにし、機織りや畑仕事を怠けだしたため、そんなにだらしないのはけしからんと天帝が怒って、牽牛を銀河の反対側に別居させました。

しかし、愛し合う二人を完全に分かつのはかわいそうだと、もしも昔のように真面目に働くのならば良いと年に一度7月7日の夕べにだけ、会うことを許しました。

これが織姫と彦星の伝説です。

この伝説をもとに、中国では、織女と牽牛の二つの星を祀って、技芸の上達を祈るようになり、それが乞巧奠という行事になりました。

夏の夜空に、天の川を挟んでひときわ明るく輝く一等星、こと座のベガとわし座のアルタイルを見て、昔の人はロマンチックなことを考えたのですね。

七夕の話を子供に教えるには?わかりやすい例文も紹介します!


七夕の行事を考えたときに、やはり織姫と牽牛の話は外せないですよね。

ベガとアルタイルは都会の空でも分かる明るさなので、天の川を見るのが難しい都会でも織姫と牽牛(彦星)は見えます。

その星を見上げながら説明するというのはいかがでしょうか。

親:七夕が近づいてきたね。短冊にお願い事を書いて笹の葉に飾ろうね。きっと願いが叶うよ
子:どうして?
親:それはね、ほら、空を見てごらん。(真南の天頂よりちょっと下を探すと明るい星が三つある=夏の大三角形)
左上の明るい星の、右側がこと座のベガという星で織姫様、その下のわし座のアルタイルという星が彦星様。
この二人はラブラブだったんだけど、お仕事をサボってしまったから神様に怒られて離れ離れにされたの。
でも、お仕事を頑張れば年に一回、七夕の日に会えるんだよ。
もともと、織姫様は機織りといって、お洋服を作るのがとても上手だったの。七夕の日にはその織姫様にならって、
お願い事をするんだよ。
子:どうして笹の葉に飾るの?
親:それはね、笹は冬でも枯れなくて緑色だから、生命力が強いと考えられていて、不思議な力もあると考えられているからだよ。
神様が住んでいるとも言われているから、すごいよね。

空を見上げると人間ってとてもちっぽけだな、宇宙ってすごいなと子供でも感じます。

七夕の日は雨の日が多いと言われていますが、前後の晴れた時にでも、ぜひ空を見上げて七夕の日に織姫と彦星が出会えるように一緒に祈りたいものです。

七夕が庶民に広まったのは江戸時代からだけれど、実はとても古い行事


夏の夜空に輝く明るい星は、昔々から人々の想像を駆り立てたのでしょう。

『古事記』にも七夕の語源と思われる記載があり、アメノワカヒコが死にアヂスキタカヒコネが来た時に詠まれた歌に「淤登多那婆多」(おとうとたなばた)とあります。

また『日本書紀』の葦原中国平定の1書第1にも「乙登多奈婆多」(おとうとたなばた)とあります。

世界中で見られるベガとアンタレスですが、七夕の行事としてこんな風に定着したのは日本だけというのも面白いですね。

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