寒い冬の熱い行事といえば「バレンタインデー」ですよね。
デパートやショッピングモールに設けられる特設会場の熱気はバーゲンセールにも負けていません。
すっかり定着してしまったバレンタインデーですが、そもそもの始まりはどこにあるのでしょうか。
歴史を遡ると、西暦269年(今から1750年前)のローマ帝国で殉教した聖ヴァレンティヌス(テルニのバレンタイン)にまで辿り着きます。
このバレンタインはどういう人なのかと言うと、キリスト教の司祭です。
当時めちゃめちゃ強かったローマ帝国は、愛する人を故郷に残しておくと士気が削がれると考え、結婚を禁止していました。
バレンタインはそれを不憫に思い、再三中止するように命令されても無視して、恋人たちの結婚式を執り行い続けました。
それが、ローマ皇帝の怒りに触れ、処刑されてしまったと言われています。
そして処刑された日が、当時のローマで家庭と結婚の神であるユノーの日でした。
恋人たちのために行動した人が、結婚の神であるユノーの日に亡くなった、ということでキリスト教が広まった地域で、2月14日が恋人たちの愛の誓いの日として定着していくことになりました。
男女どちらから告白してもよく、贈るのは別にチョコレートでなくてもよく、花やケーキ、カードなど様々あります。
バレンタインデーが日本で行われるようになったのはいつから?
西洋では、恋人たちの愛の誓いの日として定着したバレンタインデーですが、日本では違った形で定着することとなりました。
それは、①チョコレートを贈る ②女性から男性へ贈る ③女性が告白する日である ということです。
チョコレートを贈ることに関しては、第二次世界大戦より前に一部の在日外国人などにより行われていたようです。
誰が仕掛けたのかというのも諸説あり、1936年に神戸の洋菓子メーカー「モロゾフ」が外国人向け英字新聞『ザ・ジャパン・アドバタイザー』に、「あなたのバレンタイン(=愛しい方)にチョコレートを贈りましょう」というコピーの広告を掲載したのがきっかけであるという説が今のところ有力です。
バレンタインの殉教の地・イタリアのテルニ市からも、神戸市に愛の像が送られています。
公認ということでしょうか。
それ以外にも、1958年にメリーチョコレートカムパニーの原邦生が、伊勢丹新宿本店で「バレンタインセール」というキャンペーンを行ったからとされる説も有力です。
また1960年から森永製菓が「あなたの愛しい人にチョコレートを贈りましょう」という新聞広告を出し、1965年に伊勢丹がバレンタインのフェアを開催したことが普及のきっかけになったという説もあります。
要約すると、日本の高度経済成長期に合わせて、「チョコレートを女性から男性へ愛の告白とともに贈る」ことが広まっていき、その後日本がアメリカ型の消費社会になると定着していったということです。
バレンタインデーは毎年いつ行われる?日付とその意味を紹介!
バレンタインデーは毎年2月14日ですよね。
この日は前述しましたが元々、ローマ最大の女神・全ての神々の女王、ユノーの祝日でした。
ユノーはローマ神話で女性の結婚生活を守護する女神で、主に女性の結婚や出産を司ります。
ギリシャ神話ではヘラにあたります。
そして翌15日はルペルカリア祭(豊年を祈願する)でした。
この祭で、男性と女性が結ばれます。
当時、若い男と女は生活が別だったので、この祭で結ばれることはとても貴重なことでした。
バレンタインは、あえてユノーの祝日を選んで殺されたと言われています。
それは、ルペルカリア祭の生贄の意味もあったとされています。
それでキリスト教徒にとっては、14日が祭日となり、恋人たちの日になったということです。
バレンタインにチョコを渡す起源はローマ帝国時代にあった!
1、愛の守護聖人といってもいい、ヴァレンティヌス(バレンタイン)が殉教したのが、結婚と出産を司る女神の祝日であり、カップルを決める日の前日だった
2、日本ではモロゾフやメリーチョコレート、森永製菓などがそれぞれにチョコレートを愛する人に贈ろうとキャンペーンを張った
長い歴史と新しい歴史の融合ということでしょうか。
今では、義理チョコ、友チョコ、ご褒美チョコ、と広がりを見せています。
元々の由来を大事にしつつ、友達でも異性でも家族でも好きな人に好きなチョコを贈ればいいのではないでしょうか。
ちなみに私は毎年チョコレートブラウニーを焼いて、友人たちに渡しています。